腸にやさしい生活リズム&習慣
排便の時間にこだわってはダメ!
前のページ「腸が元気になるエクササイズとマッサージ」で、朝がもっとも便意の起きやすい時間であると書きましたが、必ずしも朝にお通じがないと腸に悪いということではありません。当然ですが便意が起こる時間には個人差があります。昼食後であっても、夕方であっても問題はありません。自分のリズムで出したいときに出すことが大事なんです。
また、朝に便意が起こらないタイプの人でも、朝のエクササイズは行いましょう。やがて来る便意に必ずつながります。
「便を出す」意識を持って生活する!
病は気からと言いますが、ぽっこり腹子的には便意も同じだと思っています。というのも、人は心が変われば考えが変わり、行動が変わる生き物だからです。そして、行動が変われば習慣も変わります。つまり、便を出すぞぉ!って強く思えばすぐに便が出るということではなくて、便を出すということを意識していれば、自然と腸にとってよい行動が取れるようになり、それが習慣化するということです。
例えば、食卓に野菜が並んでなかった場合、何も意識していなければ、特に気にすることもなくそのまま食事を終えてしまうと思いますが、便を出すことを意識していれば、まずそこに野菜が無いことに気付くはずです。そして次からは食卓にサラダを1品加えようと考え、行動し、それが毎日の習慣になるはずです。
なので、便を出すのだと自分のからだに宣言してください。その決意が腸を動かす原動力になってくれますよ。
自分なりの時間割を決めて規則正しい生活を送る!
子どもの頃は、起床時間も食事時間も、きちんと一定していた人がほとんどだと思います。実は、この規則正しい生活こそ、毎日の排便のリズムのカギなんです。
不規則な生活を送ると、食事がおろそかになり、不眠になり、ストレスを感じやすくなり、自律神経が乱れます。すると自律神経の支配下にある腸の動きも乱れ、便秘になります。つまり、不規則な生活は自ら便秘を招く行為なんです。この状況を打破するためには、規則正しい生活を送るしかありません。
毎日忙しくて、規則正しい生活を送ることが難しい人もいると思いますが、まずは起床や就寝の時間、食事の時間を、自分なりに決めてみてください。そして出来る範囲で、その時間割通りに暮らしてみてください。すると、だんだんそうした生活が快適になって、不規則な状態というのが、どれほどストレスになっていたのか、実感出来るはずです。忙しさに流されずに、食事や睡眠をきちんとコントロール出来るようになれば、健康できれいなカラダが手に入ります!
上質の睡眠で腸をしっかり休ませる!
快便の決め手である副交感神経は、睡眠不足になると働かなくなってしまいます。そのため、便秘を解消するには、毎日きちんと上質の睡眠を取って、腸の疲れを癒してあげることが必要なんです。
寝る前には、軽いストレッチでカラダをほぐしてみてください。心身のリラックスがうながされ、快眠が得られるようになります。アロマを焚いたり、ヒーリングミュージックなどを流しながら行うと、更に効果的です。
寝具選びも重要です。枕の高さや、敷布団、マットレスのかたさが自分に合っているかチェックしてみましょう。朝目覚めたときに肩や首がこっていたり、腰が痛くなったりする場合は、寝具に原因があるかもしれません。もし心当たりがあれば、寝具売り場のプロにアドバイスしてもらうことをおすすめします。
また、寝つきをよくしようと、寝酒をする人がいますが、これはあまりおすすめ出来ません。寝つきがよくなることはあっても、睡眠の質は確実に低下してしまうからです。寝つきが悪いときは、お酒ではなくホットミルクを飲むようにしてください。牛乳のカルシウムが神経を静めてくれて、心地よく眠りにつくことが出来ます。
そして、眠る時間にも注意してください。睡眠のゴールデンタイムと呼ばれる、午後10時から午前2時の間にはなるべく床につくようにしましょう。遅くとも午前0時には眠ること。これが翌日のぜんどう運動を活発にさせるコツです。
睡眠の習慣は、自分の意思次第でいくらでも変えられます。夜更かしは、続けていると癖になってしまいますよ。生活を朝方に変えてみてください。早起きが習慣になると、腸も目覚めて朝食が摂れるようになったり、朝の忙しい時間にゆとりが持てるようになったりするので、朝のぜんどう運動にも良い影響が出ます。仕事の関係でどうしても朝方生活が難しい人は、できるだけ良質な睡眠を心がけましょう。